こんにちは。
院長の八田です。
みなさんは、お口の状態・働きが、運動機能や認知機能にかかわっていることはご存じでしょうか?
私は、大阪大学所属時に口と高齢者の全身状態について研究を行っていました。
今日は、私の行った研究も交えながらお口と運動機能と認知機能との関連についてご紹介したいと思います。
80歳の地域在住高齢者1000名ほどを対象とした研究で、奥歯のかみ合わせがない人は、ある人に比べて、運動機能(歩行速度)と認知機能が低下する割合(運動機能:歩行速度が3年間で0.8m/sを新たに下回った場合を低下群、認知機能:認知機能テスト(30点満点)が3年間で2点以上の低下を低下群)が、運動機能(歩行速度)と認知機能ともに約1.5倍高くなりました。
また、歯を失っていたとしても、咬む力が保たれていれば、これらの機能低下が抑制されることがわかっています。

お口が運動機能と認知機能にかかわる理由として、お口の健康状態が悪いと栄養状態の低下、体のバランス感覚低下や脳活動の活性化の低下が引き起こされることが推察されています。これまでの研究結果より、歯の数そのものよりも、咬む力が食事や認知機能、運動機能などに関係していることが分かりました。歯が少なくなったのに入れ歯を入れていない人、咬み合わせや合っていない入れ歯を使っている人などは、咬む力が下がってしまいます。たとえ歯が少なくなっていたとしても、入れ歯など適切な処置を行い、咬む力を保つことが重要と言えます!
この記事の監修・執筆者
八田 昂大(かえで歯科クリニック 院長)
大阪大学歯学部卒業。同大学院歯学研究科修了(歯学博士)。 大阪大学歯学部附属病院 咀嚼補綴科にて医員・助教を歴任し、2023年、岡山市北区西古松に「かえで歯科クリニック」を開院。
日本補綴歯科学会 専門医
日本老年歯科医学会 専門医
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