こんにちは。
本日は予防歯科についてです。
最近よく聞くワードだけど、正直よく分からないし、結局何をするのかもよくわからないという方もいらっしゃると思いますので、できるだけ簡潔に分かりやすく説明したいと思います。
まず、知っていますでしょうか?先進国で日本人は予防歯科に対する意識が低いということを・・・
下の図は、日本人、アメリカ人、スウェーデン人それぞれ1200人に「予防歯科にどれくらい取り組んでいますか?」というアンケートに対する結果です。
(出典:「日本・アメリカ・スウェーデン 3カ国のオーラルケア意識調査 Vol.1」ライオン㈱)
日本では、取り組んでいる割合が25%程度であるのに対して、アメリカ・スウェーデンでは、70%の人が取り組んでいると答えています。実に予防歯科への取り組みは、2.8倍ほど日本は遅れているのが実態です。同調査では、日本は、1年間に歯科検診を全く受けない人が6割近くおり、3か国で、ダントツで歯科検診の受診が少ないです。
《なぜ歯科検診に通っている人が少ないのか?》
これは、①予防歯科への理解がすすんでいないこと、②歯医者さんに対する意識の違いだと思われます。
歯科医とはどんな存在か?(出典:「日本・アメリカ・スウェーデン 3カ国のオーラルケア意識調査 Vol.1」ライオン㈱)
※当院ではお子様でも嫌な思いをさせる事なく治療が受けられるようにスタッフ教育や設備に重点を注いでいきます。
《予防歯科とは?》
歯科用語として決まった定義はなく正式な標榜科の名称ではありませんが、概ね虫歯や歯周病などになってからの治療ではなく、治療の前段階で未然に防ぐことを大切にすることです。
「予防歯科」では、以下の3つがポイントとなります。
①歯の汚れを落とす
②細菌を減らす
③フッ素を歯に残す
この3つを達成するためのケアとして
ご自身で行う「セルフケア」と歯医者さんで行う「プロフェッショナルケア」があります。
「セルフケア」は、普段ご自身で行っていただく歯磨きやフロスなどが該当します。
「プロフェッショナルケア」は、
①口腔内検査‥歯や歯肉の状態のチェック
②歯磨き(ブラッシング)指導‥一人ひとりのお口の状態に合ったセルフケア方法の指導
③フッ化物歯面塗布‥高濃度のフッ化物を歯面に塗布する虫歯予防処置
④スケーリング‥スケーラーという器具を使った歯石の除去
⑤PMTC‥(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)普段の歯みがきでは落とせない歯垢(プラーク)などを、専用機器で取り除く歯の清掃
⑥シーラント‥歯垢(プラーク)が残りやすい歯のかみ合わせなど溝を樹脂でふさぎ虫歯を予防する処置などが該当します。
最近では、日本でも歯とお口の健康を重要ととらえ、法律や条例の整備などを進めて「予防歯科」の考え方を広めております。歯とお口の健康を積極的に守るためには、歯科医院などでの「プロフェッショナルケア」と、歯科医や歯科衛生士の指導に基づいた毎日の「セルフケア」の両輪で、「予防歯科」を実践していくことが重要です。