こんにちは。
かえで歯科クリニック院長の八田です。
前回は、フッ素の効果とその安全性についてお話ししました。
今回は、ご家庭用のフッ化物配合歯磨剤(歯磨き粉)についてお話ししたいと思います。
●フッ化物配合歯磨剤の使用はいつから?
フッ化物配合歯磨剤の使用は、上の乳歯の前歯がはえてくる1歳6か月くらいからが良いです。フッ素は虫歯予防に効果的で、母子手帳の1歳6か月の記録項目には「歯にフッ化物の塗布やフッ素入り歯磨き粉の使用をしていますか」というチェック項目があります。このことから、1歳6か月頃からのフッ化物配合歯磨剤の使用が推奨されます。
●フッ化物配合歯磨剤の濃度選択と使用量
家庭で使用するフッ化物配合歯磨剤には、フッ化物の配合量が記載されています。濃度はppmで示され、大人用の歯磨き粉(1450ppm)では、歯磨き粉1g中に1.45mgのフッ化物が含まれています。
濃度選択の目安は次の通りです:
・6歳未満:500ppm
・小、中学生:950ppm
・15歳以上:1000~1450ppm
※虫歯リスクの高い6歳未満の子供には950ppm、小中学生には1450ppmの歯磨き粉を使用することもあります。
使用量の目安は以下の通りです:
・6か月~2歳:爪先程度の少量(約0.1g)
・3~5歳:5mm以下(0.2g)
・6-14歳:1cm程度(0.6g)
・15歳以上:2cm(0.32g)
フッ化物はできるだけ長く口腔内にとどめておく方が効果的ですので、すすぎは少量の水で1回にするのが望ましいです。特に就寝前の歯磨きでの使用が最も効果的です。
まとめ
今回は家庭用のフッ化物配合歯磨剤(歯磨き粉)についてのお話でした。歯磨き粉を選ぶ際の参考になれば幸いです。当院でもメインテナンス時に歯磨きの仕方だけでなく、お勧めの歯磨剤やその使用方法についてお話ししていますので、どうぞお気軽にご相談ください。